国家財政データベース「JUDGIT!」を公開、国の5,000事業以上を簡単にチェック可能に

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会見で用意した席は満席に=2019年7月11日、参議院議員会館 (C)Waseda Chronicle

参院選の真っ只中。あなたは自分が払った税金がどこにどれだけ使われているか、気になりませんか? 誰に投票するか、このサイトは役に立つかもしれませんーー。

ワセダクロニクルは、政策シンクタンク構想日本、データの可視化が専門のVisualizing.JP、日本大学文理学部情報科学科の尾上洋介研究室と共同で、国の財政や事業を簡単に検索できるデータベースサイト「JUDGIT!(ジャジット)」を構築し、2019年7月11日午後2時に公開した。JUDGIT!では、国の各省庁が行う約5,000事業のほぼ全てについて「目的」「内容」「成果」「予算の支払い先」などを、一般の検索サイトと同様に誰もが調べることができるようになった。それによって、例えば「省庁間での事業の重複」「国の事業の受注企業ランキング」なども一目瞭然に。

ジャーナリズム、財政・政策、データ処理の専門家集団が、政府が公開するオープンデータを使って国会財政の可視化を実現した。

制作4団体が都内で会見、ワセクロ編集長は「探査報道の端緒に」

JUDGIT!を制作した4団体はこの日、公開に合わせて東京都内で会見を開いた。会見にはジャーナリストや市民ら44人が参加した。用意した席が満席になった。

会見の冒頭、構想日本の加藤秀樹代表理事はJUDGIT!の基礎になった行政事業レビューシートについて「世界でも画期的な予算説明資料だ。JUDGIT!で検索し、そこからシートを読み込んでもらえるといろんなことがわかる」、ワセダクロニクルの渡辺周編集長は「年度ごとの予算ばかりが注目されがちだが、その予算が実際にどういう使われ方をしたか、JUDGIT!には決算情報もある。納税者全員でチェックしてほしい。またジャーナリストにとっては探査報道の端緒がある。みんなで深堀をしていきたい」とデータベースの意義を語った。

今回のプロジェクトには、情報処理とデータの可視化の専門家も共同制作者として参加しているのが特徴だ。

日大の尾上准教授は「ウェブで公開されると、人間の目だけではなく機械もみるので、Googleの検索にも引っかかる。これまでたどり着きにくかった情報を、このJUDGIT!を通じて得やすくなる。技術者向けにもデータを公開していきたい」。また、Visualizing.JPを主宰する矢崎裕一氏は「宝物を探すようなユーザーインターフェースにした。仮説や傾向を発見する入口にしてほしい。それを元に調査や取材をしてほしい」と語った。

五輪予算、「国の発表と乖離も」

会見では、構想日本の伊藤伸総括ディレクターが実際にJUDGIT!を使って事業の財政分析をしてみせた。

例えば、政府が決めた24の「主要政策」のうち、東京オリンピック・パラリンピックに関しては、JUDGIT!では計5,340億円になる。政府が2018年10月30日に発表した執行額1,725億円とは乖離がある。

伊藤氏はこの「この乖離はなんなのかを調べてみてほしい」と話した。伊藤氏は「JUDGIT!は入口」とした上で、JUDGIT!を活用した調査や取材を呼びかけた。

ワセクロ、検証報道を開始へ

ワセクロはJUDGIT!を元にした取材を開始している。近く記事をリリースする。

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